今期のスペシャルレートのルールはメガ進化禁止のダブルバトル。
第5世代のダブルレートとかなり似た環境かと思っている方も多いと思いますが、フェアリータイプの登場、「叩き落とす」や「ワイドガード」などの技の威力や仕様の変更、電気タイプの電磁波耐性、第6世代のポケモンたちの参入など、対戦環境においてかなり見過ごせない点が数多くあります。
ここでは、僭越ながら今期40試合ほど(少ない)スペシャルレートに潜ってきてどんな環境だったか、思いつくままにいろいろ書いてみようと思います。ただし、ずっとトノグドラ軸の雨パを使ってきたので、かなり雨パ視点から見た環境だということをご理解ください。
この記事を読んで、「今期のスペシャルレート面白そうだな。ちょっとやってみるか」という人が増えたり、これからスペシャルレートを潜ろうと考えている人たちの助けになれば幸いです。
<環境について>
メガガルーラがいないおかげでORASの全国ダブルよりかなり特殊に寄っている印象。努力値を防御に振ってメガガルーラのイカれた威力の物理攻撃を耐える調整を施す必要がなく、その分特防に努力値を回している印象を受けました。ただし、ポケモンたちのそれぞれの型や努力値は全国ダブルの環境の影響を多く受けており、それらのルールの流用と思われる個体も多いと思います。
また、強力なメガポケモンたちがいないため、特防に厚いニンフィアを1撃で葬れるポケモンが少なく、相手のフェアリースキン「ハイパーボイス」をどうやってこちらの最小限の被害で止められるかがポイントになると思います。
ニョロトノやバンギラス(あまり多くはないですがキュウコンやユキノオーも)始動の天候パが多く、天候合戦を制したり、スタンパでも天候パ対策に自分のPTに都合の良い天候変化技(「にほんばれ」や「あまごい」など)を仕込んでいるケースが多くみられます。
<個別のポケモンの印象>
PGL上位や対戦して印象に残っているポケモンを中心に偏見を交えながら。
・霊獣ランドロス
PGL1位。実際かなり多い。持ち物は拘りスカーフより、強力な特殊攻撃を受けながら突撃チョッキや気合の襷など2回以上殴れるような持ち物が多い印象。
・化身ボルトロス
電磁波おじさん。臆病でCSに振り切った個体よりも、オボンの実を持って電磁波挑発をばら撒く仕事をしていることが多い印象。PGLを見ても分かるとおり「めざめるパワー氷」を採用している個体は33.8%とかなり少ない模様。物理方面の耐久は、よく一緒に組んでいる霊獣ランドロスの威嚇に任せ、特防方面に性格補正をかけたり、努力値を多く回しているようです。
雨パの対策をこのポケモンの電磁波に一任しているPTも多いです。
威張るおじさんやめて;;
大声出す人。眼鏡ハイパーボイスを打っているだけで相手を殲滅させることができる。隣に猫騙しが使えるポケモンを置き、眼鏡ハイパーボイスで相手に圧力をかける、または瞑想を積まれるのが嫌でした。瞑想型はごくまれに見る程度でしたが、オボンや食べ残しを持ち、雨パの水技の確定数をずらしながらハイパーボイスの試行回数を稼ぐ個体がきつかったです。
ニンフィアを見て選出されることの多いナットレイ、シュバルゴ、ハッサムのためにめざめるパワー炎の採用もありかもしれません。
どのPTでもかなりメタを貼られている印象はありましたが、それでも強い(強い)。
フェアリー耐性がある中でもかなり優秀なポケモン。持ち物は食べ残し、命の珠、弱点保険と多様でPTを見ただけでは読み切れません。特殊型が一番多いですが、ニンフィアの処理を早めるためにアイアンヘッドを採用した物理型や両刀型もありだと思います。
やはり砂パでの採用が多いです。ドリュウズや霊獣ランドロスとコンビを組んでいることが多いですね。
現在ポケセンにて配布されている色違いプレシャスボール入りバンギラスも何度か見かけました。最遅ニョロトノ抜かれ個体なので、初手でのニョロトノとの天候合戦はかなり有利にできますね。
・キリキザン、マニュ―ラ
メガストーンを所持しているポケモンがいないので、叩き落とすという技の通りはかなりいいです。上からバシバシ道具を叩かれ、大きなダメージを受けるのはきついものです。
おなじみの組み合わせ。クレセリアがトリックルームを貼り、トリル下でクレセリアの日本晴れ→ヒードランの熱風というギミックをよく見かけました。炎のジュエルや噴火ヒードランの消滅ということを考えると、この組み合わせは強いのは確かなのですが、以前ほど脅威ではないという印象でした。
炎+呼び水の組み合わせ。雨パ相手でもトリトドンが水技を吸い、ウルガモスが蝶の舞をガン積みして強引に雨を突破するという芸当もできます。このルールのトリトドンがボルトロスやランドロス、雨や砂にかなり強いのでいつか使ってみたいポケモンの1匹です。
偉すぎる。
このルールのリザードンはほとんどが特性サンパワー。晴れ状態では体力が毎ターン8分の1削られる代わりに、特攻が1.5倍上がりあのメガリザードンYをも上回る火力が出せます。(C特化メガリザYのC231、これに対してC特化サンパワー込のリザードンのC実数値はなんと263!!)
多くが拘りスカーフを持ち、ヤミラミなどの悪戯心日本晴れから上から強烈な熱風を打ってくるので注意が必要です。
また遺伝技の袋叩きでテラキオンなどの正義の心を発動させるギミックもあり、自分としてはかなり泣かされたポケモンでもあります。
<実際に使っていたPT>
漠然と雨パを使って5世代のような天候合戦をしてみたいと思い組んだPT。BOXの寄せ集めですが、楽しくバトルできました。この技構成と持ち物になってからは勝率7割ほど。飽きたので公開。
トノグドラがかなりニンフィアを呼ぶポケモンなのでその対策は厚めに。鋼2枚を入れることで相手の炎ポケモンを強制的に選出させる意図もあります。
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特性 |
技 |
持ち物 |
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雨降らし |
熱湯 |
冷凍ビーム |
凍える風 |
雨乞い |
拘りスカーフ |
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すいすい |
熱湯 |
竜の波動 |
濁流 |
守 |
ラムの実 |
蓄電 |
雷 |
草結び |
めざめるパワー氷 |
拘り眼鏡 |
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プレッシャー |
暴風 |
大文字 |
羽休め |
雨乞い |
広角レンズ |
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鉄のとげ |
種爆弾 |
ジャイロボール |
寄生木の種 |
守 |
食べ残し |
バトルスイッチ |
ラスターカノン |
影打ち |
キングシールド |
弱点保険 |
・ニョロトノ:控えめCS(S122)
陽気スカーフバンギラス抜かれ個体。抜かれていればキングドラで水技で押せるし、もしこちらの特性発動順が遅く天候を取られれば、雨乞いで天候を雨に書き換えるのが仕事。スカーフを持っても最速ライコウと同速な点に注意。
・キングドラ:控え目CS
ボルトロスの電磁波で簡単に足を奪われたくないと思ってラムの実を持たせました。濁流を両方に当てるのはかなり珍しいことなので、できるだけ熱湯を使うべき。
・霊獣ボルトロス:臆病CS
雨雷がしたかっただけ。めちゃ強かったです。
ちなみに眼鏡雷+上記2匹どちらかの雨下熱湯ならH193-D150ニンフィアまでは確定で倒せます。
・ファイヤー:臆病HSベース
フェアリー耐性その1。トリプルからの流用。雨暴風は強い(確信)。羽休めや雨乞いなどの補助技も意表をつけて楽しかったです。晴れパ対策も担います。もっと評価されるべき。
・ナットレイ:勇敢HA
フェアリー耐性その2。パワーウィップ外れが嫌になって種爆弾。まあまあ強い。
・ギルガルド:冷静HC
フェアリー耐性その3。強い。とどめの影打ちが便利すぎる。
(追記11/24)
<このルールのおおざっぱな感想>
・天候合戦楽しい!!!!!
・メガガルーラというポケモンがいないだけで、なんだか心穏やかにポケモンできる!!!!!
・メガなしダブル楽しい!!!!!!
・みんなもっとスペシャルレート潜ろうぜ!!!!!!