なお湿原誓いを展開できた試合は少ない模様。
大会について
・正式名称「2020 International Challenge April」、略称「INC April 2020」
リザードン、バタフリー、ピカチュウ、ニャース、キングラー、イーブイ、ラプラス、カビゴン、マホイップ、カジリガメ、オーロンゲ、サダイジャ、マルヤクデ、アーマーガア、ストリンダー、セキタンザン、アップリュー、タルップル、ブリムオン、イオルブ
結果
最高レート1662
最終はとてもダメ
使用チーム
構築経緯
・3月になってやっとSwitchとソード・シールドのソフトを手に入れました。4月のインターネット大会に参加するにあたり、新作でのダブルバトルの経験値が圧倒的に少ないので、自分が第7世代でよく使用していた「湿原誓い」を組み込んだチームを作ってみることにしました。
湿原誓いは「くさのちかい」と「みずのちかい」の合体技で、相手の場をすばやさを1/4にする効果があります。足の遅くなった相手を上から高火力で殴って相手を制圧していきます。
・基本的な湿原誓いの仕様や考え方は下の過去記事を読んでください。
・今回の大会ルールでは、「くさのちかい」を覚えるポケモンがゴリランダー、ジュナイパー、フシギバナ、シルヴァディがいます。また「みずのちかい」を覚えるポケモンはインテレオン、アシレーヌ、カメックスがいます。
湿原誓いは合体技のため、Sが早いポケモン(トス役)+Cの高い火力が高いポケモン(アタック役)の組みあわせが基本です。特にSが早いポケモンはこだわりスカーフを用いてでも、S種族値142のドラパルトより早く動いてほしい盤面が多いと考えました。
以上のことより、自分はS種族値95の「くさのちかい」を覚えたシルヴァディとC種族値126の「みずのちかい」を覚えたアシレーヌの組みあわせに目をつけました。シルヴァディにはドラパルトの上からトスしてほしいため、こだわりスカーフを持たせることにしました。
・シーズン3になって解禁されたガオガエンを深く考えずに採用しました。特性いかくや「ねこだまし」等を使えるため、ダブルバトルの補助要員としても優秀です。USUMのダブル環境で自分が使い慣れているためでもあります。
・また湿原誓いを展開できないパターンについても考察しました。相手のチームに「このゆびとまれ」が使えるトゲキッスや「おいかぜ」で切り返すエルフーンがいたり、サマヨール等の「トリックルーム」要員、ガオガエン等の「ねこだまし」要員がいるチームに対しては別の初手を考える必要があります。
それらが入っていない相手なんて存在するのか・・・。
こちらは上をとって制圧するPTを目指すので、まず「おいかぜ」を使えるエルフーンを採用することにしました。特性いたずらごころにより、変化技を優先度+1で使用できます。
また、「トリックルーム」要員は大体ゴーストタイプが弱点なので、剣盾で新しく登場した600族のドラパルトを採用してみることにしました。
・ラスト1匹はドリュウズを採用することにしました。
ポケモン徹底攻略さまのタイプバランスチェッカーを利用し、その結果を参考にしました。
・以上6匹のメンツを決め、ランクマッチや3/28のうみオフ(広島市)で練習し、本番のINCに挑みました。
・ちなみに3/28時点でのチームはこんな感じ。
ここから試行錯誤を繰り返し、今の形になりました。
もちもの |
わざ |
とくせい |
||||
いのちのたま |
ドラゴンアロー |
まもる |
||||
だっしゅつボタン |
すりかえ |
おいかぜ |
てだすけ |
|||
じしん |
まもる |
かたやぶり |
||||
さざなみのおこう |
みずのちかい |
まもる |
うるおいボイス |
|||
フィラのみ |
じごくづき |
すてぜりふ |
いかく |
|||
くさのちかい |
ARシステム |
個別解説
〇ドラパルト
特性:クリアボディ
持ち物:いのちのたま
種族値:88-120-75-100-75-142
性格:ようき
努力値:A252 B4 S252
実数値:163-172-96-×-95-213
「ドラゴンアロー」・・・1ターンに2回攻撃できるため、単体攻撃なら威力50×2=100。ダブルバトルでは通常相手2体に1匹ずつドラメシヤが飛んでいくが、フェアリータイプや「まもる」を使っている場合は、それらのポケモンを避けて飛んでいく仕様があるらしい。
「ゴーストダイブ」・・・威力90で、1ターン目に消えて2ターン目に攻撃する技。「まもる」やら「キングシールド」やらを貫通できる(「ダイウォール」はムリ)。
「そらをとぶ」・・・「ダイジェット」用の技。「ダイジェット」の威力は130で、味方のSを1段階上昇させる。
「まもる」・・・元は「はがねのつばさ」だったけど、使用頻度が低く恩恵をあまり感じなかったため、「まもる」に変更。「ダイウォール」込みでの駆け引き、相手の攻撃を防いで大事に扱う動き、ターン稼ぎが可能。
・ダイマックスエースその①。TwitterのフォロワーさんにオススメされたのでPTに入れてみました。ゴーストタイプで特性クリアボディなので、相手の「ねこだまし」や特性いかくが無効で、初ターンに確実に動かせるのが便利でした。
・ 同速対決もあると考えたので、ようきASぶっぱ。火力は持ち物のいのちのたまや、エルフーンの「てだすけ」が大事。
・ダイマックス技の追加効果もあり、前のめりな動きになることが多かったです。
・また非ダイマックス時の技にかなり特殊な仕様が多く、テクニカルな動きになりがちでした。
・トルンさんからの頂き物の色違い個体。感謝です。
特性:いたずらごころ
持ち物:だっしゅつボタン
種族値:60-67-85-77-75-116
性格:おくびょう
努力値:B4 C252 S252
実数値:135-×-106-129-95-184
技:ムーンフォース/すりかえ/おいかぜ/てだすけ
「ムーンフォース」・・・メインウェポン。「エナジーボール」や「マジカルシャイン」もありか。
「すりかえ」・・・自分の持ち物を相手の持ち物を入れ替える。
「おいかぜ」・・・優先度1で味方のSを2倍にできる。この技を打つタイミングがとても大事。
「てだすけ」・・・隣の味方の火力を1.5倍に上げる。元は「うそなき」だったが、バンギラスやガオガエン等のあくタイプには効果がないこと、よく「ねこだまし」の的にされてすぐにだっしゅつボタンが発動しがちだったので、優先度の高い技として採用。
・補助ポケモン。ダイマックスすることは考えていません。基本先発に出して「おいかぜ」でのS操作やら、「てだすけ」での味方の火力アップ、だっしゅつボタンを「すりかえ」で相手に押し付けてかき乱すのが役割です。
・味方のドリュウズの「じしん」に巻き込まれがち。
特性:かたやぶり
持ち物:じゃくてんほけん
種族値:110-135-60-50-65-88
性格:いじっぱり
努力値:A252 B4 S252
実数値:185-205-81-×-85-140
「じしん」・・・威力は100、ただダブルダメージで計算されるので75と考えた方がよさそう。
「アイアンヘッド」・・・怯め!!
「かわらわり」・・・威力75で、「リフレクター」「ひかりのかべ」「オーロラベール」を破壊できる。「ダイナックル」の威力は90で、自身と味方のAが上がる。
「まもる」・・・大事に扱うときがあったり、相手のダイマックス技を軽減して受けて、じゃくてんほけんを発動させる動きができる。
・ダイマックスエースその②。
・持ち物のじゃくてんほけんは適当に持たせてみたけど、かなり発動機会が多かったです。ダイマックスエースにはいのちのたまかじゃくてんほけんを持たせるといいって、TwitterのTLで見かけました。
・「かわらわり」はキョダイマックスラプラスやオーロンゲ等の「オーロラベール」や「ひかりのかべ」等を意識したものです。相手にこちらの攻撃を受けきられて反撃する展開を嫌ったためです。
・採用決定順は最後だったけど、とんでもなく強いポケモンでした。ダイマックス技の追加効果で自身や味方の耐久を底上げして、攻撃技の試行回数を稼ぐ使い方ができました。
・努力値を耐久振りにするか迷いましたが、ロトムの上を取りたい盤面があると考えたため、ASぶっぱで突っ込みました。ここにあまり差異は感じなかったように思います。
特性:うるおいボイス
持ち物:さざなみのおこう
種族値:80-74-74-126-116-60
性格:ひかえめ
努力値:H252 C228 S28
実数値:187-×-94-192-136-84
H:ぶっぱ
C:残り
S:無振り60族+4
「おいかぜ」状態で最速100族抜き
「ハイパーボイス」・・・威力90だが、大抵ダブルダメージになるので威力67.5となる。この技の試行回数を稼ぐのが、このPTのカギだったりする。ダイマックス技は「ダイアタック」で威力は130、相手のSを1段階下げる。
「みずのちかい」・・・威力80。湿原誓いを展開させたり、トリトドン等の特性よびみずに吸われないなどの特徴を持つ。「ダイストリーム」の威力は130で場に雨を降らせるが、こちらは特性よびみずに吸われる。
「まもる」・・・主に相手の攻撃を凌いだり、「おいかぜ」や「トリックルーム」、ダイマックスのターンを枯らしたり。
・ダイマックスさせないエース。ニンフィアのようにスキン「ハイパーボイス」の試行回数を稼ぐ動きが重要。持ち物のさざなみおこうのおかげで、ダブルダメでもかなりのダメージを相手に与えられます。ただそれでもダイマックスしたバンギラスやドサイドンのじゃくてんほけんを発動させて返り討ちにあったりします。
・パワーも耐久も申し分なく、PTや取り巻き、プレイングをしっかりさせればさらに強かったように思います。ただ物理耐久が柔らかいため、ガオガエンの特性いかくやドリュウズの「ダイスチル」等で補助する動きがポイントでした。
特性:いかく
持ち物:フィラのみ
種族値:95-110-90-80-90-60
性格:のんき
努力値:H252 B236 D20
実数値:202-135-154-×-113-58
H:ぶっぱ
B:いかく込みでいのちのたま持ちいじっぱりドリュウズ(A205)の「じしん」ベースの「ダイアース」高乱数耐え
D:残り
S:最遅
「フレアドライブ」・・・メインウェポン。とにかくナットレイを倒せ。
「じごくづき」・・・サブウェポン。あくタイプの技として使用することも多いのですが、相手のニンフィアやアシレーヌの「ハイパーボイス」を止める面白い動きができます。
「すてぜりふ」・・・新技。使ってみたかったので採用。
「ねこだまし」・・・相手の動きを止めるのに必須。
・いかくで味方の物理耐久を底上げしたり、物理ドラパルトに強く出られるので性格はB耐久が上がる性格にしました。
・「トリックルーム」を貼って「ハイパーボイス」で押してくる相手を止めるために最遅にしています。
・「DDラリアット」だと、ドラパルトの「ダイホロウ」でB耐久を落とした相手へのダメージがしょっぱい。
・とても強いのですが、特性かちきのミロカロスが環境に多く、なかなか選出するのを躊躇われました。
特性:ARシステム
持ち物:こだわりスカーフ
種族値:95-95-95-95-95-95
性格:ひかえめ
努力値:H4 A252 S252
実数値:171-×-115-161-115-147
技:ハイパーボイス/かえんほうしゃ/くさのちかい/10まんボルト
・チームの解説にもあるように、こだわりスカーフによる湿原誓いのトス役として採用しました。
・こだわりスカーフによる4倍弱点を上からつくための奇襲要員としても活躍できます。「かえんほうしゃ」でアイアント、「10まんボルト」でギャラドスやカマスジョーを倒すことを想定しています。
・選出率はぶっちぎりの最下位。この枠をもっと強いポケモンにしたいなあ・・・。
あとがき
・『初手に湿原誓いをぶっぱなして、上から高火力で制圧して、残数有利をとって勝ちっ!!』という展開は、ほとんどのPTで無理だったように思います。湿原誓いを展開するにしても、中盤あたりにアシレーヌを場に残した状態でシルヴァディを後投げする盤面を頑張って作る必要があるように思いました。
・冒頭にもあるようにガオガエン等の「ねこだまし」や、トゲキッス等の「このゆびとまれ」、エルフーン等の「おいかぜ」を、強力に初手に呼ぶため、このへんをうまくすればもっと強くできそうと感じました。キョダイマックスジュラルドンが解禁されたらまた試してみようかなあ。
・ただ湿原誓いを展開せず、エルフーンの「おいかぜ」やドラパルトやドリュウズのダイマックス技を軸にして戦う方が強かったのも事実です。湿原誓いは第8世代ではかなり向かい風なのかもしれません。
・ダイマックス技の仕様や新ポケモンたちの特徴をいまいち掴めないまま迎えたINCですが、このPTは回していてとても楽しかったです。
・INC April使用PT②へと続く・・・。