前回の記事に続いて、SMダブルレートでこれ強かったよ、USUMダブルレートやVGC2018で戦う人の参考になるかもって記事。今回の記事はDに努力値を多く割いた物理メガボーマンダについて。
自分は今のダブルバトルの環境で見るメガボーマンダは以下の3つの型が大半だと考えています。
・臆病CSで「ハイパーボイス」や「りゅうせいぐん」、「かえんほうしゃ」で削りの役割が大きい特殊型
・性格無邪気かせっかちで「ハイパーボイス」と「すてみタックル」をメインウエポンにする両刀型
・陽気ASまたは意地ASで「すてみタックル」や「おんがえし」をメインウエポンにする物理型
これらの型と対戦したり使用する機会がありましたが、第7世代に入ってスカイスキンの倍率が1.3倍から1.2倍に下降したことで火力が微妙だったり、耐久(特に特殊耐久)が微妙でいずれの型もあまり場持ちがしないと考えました。
USUMでは特性ぼうおんも持つジャラランガが専用Zを得て、台頭してくることも考えるとメインウエポンが「ハイパーボイス」の特殊型は活躍しにくそうと感じました。
また、最後の物理型をいろんな人のブログで拝見する機会があったのですが、耐久が微妙だったり場持ちが悪かったりで、あまり「りゅうのまい」を積むことができなかったという意見が多いように思いました。
そこでダブルの環境に数が多いルンパッパやカプ・コケコに耐久調整の焦点を合わせて、自身の火力を増すために「りゅうのまい」を積みやすくする型を考察してみました。
シングルバトルではいろんなポケモン(スイクンとかクレセリアとか)の「れいとうビーム」や「めざめるパワー氷」を耐えられるくらいHDに厚い耐久を持ったメガボーマンダが強いらしいです。「はねやすめ」でHPの温存を図りながら「りゅうのまい」を積んで突破力を増すのが一般的な動きだとか。今回の型のメガボーマンダは同じような動きを目指します。
<調整内容>
持ち物:ボーマンダナイト
特性:いかく→スカイスキン
性格:ようき
努力値:H84 A68 B4 D252 S100
実数値:181-174-151-×-142-168(メガ進化後)
181-164-101-×-132-146(メガ進化前)
技:おんがえし りゅうのまい はねやすめ まもる
・H:奇数
H-B:端数。陽気テラキオン(A181)のダブルダメ「いわなだれ」高乱数2発耐え
H-D:控えめC特化ルンパッパ(C156)の「れいとうビーム」確定耐え(152~180)
臆病Cぶっぱカプ・コケコ(C147)(エレキフィールド込)のデンキZ「10まんボルト」高乱数耐え(15/16)(153~181)
控えめC特化カプ・テテフ(C200)の「ムーンフォース」確定耐え(152~180)
控えめC特化カプ・コケコ(C161)の拘り眼鏡「めざめるパワー氷」高乱数耐え(15/16)(156~184)
臆病Cぶっぱメガサーナイト(C217)のダブルダメ「ハイパーボイス」確定耐え(140~168)
S:メガ進化後に最速100族抜き
A:残り
・耐久調整を施して1回は「りゅうのまい」を積めるように。シングルのHDメガボーマンダと同じように、「りゅうのまい」「はねやすめ」を繰り返すのが基本の動き。(⌒,_ゝ⌒)マンダは初手竜舞や!
・Sラインは1回「りゅうのまい」を積むことで拘りスカーフを持った最速100族(ウルガモスやサンダー等)を抜ける、またSが2倍になった準速70族(雨状態のすいすいルンパッパやメガラグラージ)も抜けるように設定しました。
最速101族(霊獣ボルトロス)や103族(ウツロイド)は数が少なく、拘りスカーフ持ちもあまりいないと判断したので考慮に入れていません。
・場持ちするメガボーマンダがめちゃめちゃ強かったです。自身のメガ進化前の特性が威嚇なので隣と自身の物理耐久は上げられるし、Dに厚いので並のポケモンなら「りゅうのまい」の起点にできます。下のダメージ計算を参照していただければ、火力アップアイテムの無いカプ・レヒレにさえ打ち勝てます。
またドラゴンタイプの耐性の多さにもかなり助けられました。炎タイプや水タイプに強いので、晴れパや雨パに対してもかなり強く出られ、メインウェポンが「ハイパーボイス」の特殊メガボーマンダとは一味違う使い方ができます。
・「まもる」はなんだかんだで弱点の氷タイプやフェアリータイプの攻撃を守って隣を動かす選択肢を作ったり、相手からの「ねこだまし」を防いだり、「おいかぜ」や「トリックルーム」のターンを稼いだりと結構使いました。場持ちという面を考えても外せない技だったように思います。
・この型の欠点としては「りゅうのまい」を積まないと火力も素早さもイマイチなことだと考えています。
・火力指数(A実数値×技威力×タイプ一致×特性で表記)
「おんがえし」=31946.4
A1アップ「おんがえし」=47919.6
比較対象として
意地A特化メガガルーラ(A194)の「すてみタックル」=43650
陽気Aぶっぱメガメタグロス(A197)の「アイアンヘッド」=30732
意地A特化霊獣ランドロス(A216)のダブルダメ「じしん」=24300
・与ダメージ計算
「おんがえし」
→H252振りカプ・ブルル(H177B135)確定1発(180~212)
→H4振りズガドーン(H129B73)確定1発(163~193)
→H4振りジャラランガ(H151B145)確定1発(168~198)
→H4振りアーゴヨン(H149B93)低乱数1発(2/16)(129~153)
→B4振りカプ・テテフ(H145B96)低乱数1発(3/16)(126~148)
→H4振り霊獣ランドロス(H165B110)確定2発(109~129)
→H84B12振りメガガルーラ(H191B122)確定2発(99~117)
→H252カプ・レヒレ(H177B135)確定2発(90~106)
A1段階上昇「おんがえし」
→H4振り霊獣ランドロス(H165B110)高乱数1発(15/16)(163~193)
→H84B12振りメガガルーラ(H191B122)確定2発(147~174)
→H252カプ・レヒレ(H177B135)確定2発(133~157)
→無振りガブリアス(H183B115)低乱数1発(1/16)(156~184)
<サンプルパーティ>
上記のメガボーマンダを使って、SMダブルレート(シーズン7)でこんな感じのPTを使って25勝10敗くらいでした。使い心地や感想を書いていきます。
ポケモン名 |
性格・努力値 |
持ち物 |
技 |
特性 |
|||
上記配分 |
ボーマンダナイト |
恩返し |
竜の舞 |
羽休め |
守 |
威嚇→スカイスキン |
|
カプ・コケコ |
臆病HS |
光の粘土 |
自然の怒り |
リフレクター |
光の壁 |
エレキメイカー |
|
臆病CS |
アロライZ |
10万ボルト |
猫騙し |
アンコール |
サーフテール |
||
陽気BS |
フィラの実 |
恩返し |
10万馬力 |
腹太鼓 |
リサイクル |
食いしん坊 |
|
意地AS |
フェアリーZ |
じゃれつく |
影打ち |
自己暗示 |
化けの皮 |
||
控えめCS |
拘りスカーフ |
トライアタック |
火炎放射 |
冷凍ビーム |
捨て台詞 |
ARシステム |
〇カプ・コケコ
持ち物:ひかりのねんど
特性:エレキメイカー
性格:おくびょう
努力値:H236 B12 C4 D4 S252
実数値:175-×-107-116-96-200
技:ボルトチェンジ しぜんのいかり リフレクター ひかりのかべ
・「りゅうのまい」を積むメガボーマンダの隣に置いたら強くなるかと思ってためしに採用してみました。2枚の壁のおかげでメガボーマンダが無理矢理「りゅうのまい」を積んだり、耐久振りのおかげで「しぜんのいかり」で相手に圧力をかけられたりできたのはいい感じでした。
・隣のボーマンダの威嚇、ライチュウの「ねこだまし」といった補助のおかげで「リフレクター」や「ひかりのかべ」を安全に貼ることができました。後続のポケモンとスムーズに交代する「ボルトチェンジ」もわりといい感じ。
・「しぜんのいかり」は便利な技で置物になりにくいようにと思い採用しましたが、命中90%なので外れるたびに「ちょうはつ」や「フリーフォール」に変えたくなりました。
持ち物:アロライZ
特性:サーフテール
性格:おくびょう
努力値:B4 C252 S252
実数値:135-94-71-147-105-178
・カプ・コケコの相棒枠&雨パへの圧力としての採用。
・「ねこだまし」は補助として優秀。隣のポケモンが確実に仕事できるようにしたいので採用。
・「10まんボルト」はアロライZによって威力175の「ライトニングサーフライド」となり、相手を倒せなくても麻痺を残すことができる優秀なZ技。麻痺撒いたらメガボーマンダが「りゅうのまい」を積みやすくなると思い採用。
・「サイコキネシス」はアーゴヨン(SMだからいないけど)やフェローチェに刺したい技。耐久無振りなら確定1発なので気合の襷やめて。
・「アンコール」は「まもる」「あまえる」「めざめるパワーこおり」「ほっぺすりすり」「スピードスワップ」「エレキフィールド」「エレキネット(USUMの教え技)」「サイドチェンジ(USUMの教え技)」などとの選択か。
〇カビゴン
持ち物:フィラの実
特性:くいしんぼう
性格:ようき
努力値:H4 B252 S252
実数値:236-130-117-×-130-90
技:おんがえし 10まんばりき はらだいこ リサイクル
・B:ぶっぱ
S:最速ぶっぱ。無振り70族と同速。麻痺した110族+2。
・壁や威嚇や猫騙しで積みポケモンが動きやすそうだったので、ボーマンダとは別にカビゴンを採用してみました。こちらは陽気BSぶっぱと今年のWCS(記事一番下の画像参照)で話題となった型です。ライチュウの「ライトニングサーフライド」で麻痺を撒ければ最速110族(メガメタグロスやラティオス等)を抜けるし攻撃回数を増やせるかと思って陽気最速に。遅い個体が環境に多いので相手にトリックルーム展開させることをためらわせたり、50族のアローラベトベトンに木の実を叩き落とされる前に「はらだいこ」できたり、テッカグヤやガオガエンの上から攻撃できたり楽しいこといっぱいできました!
持ち物:フェアリーZ(ミミッキュZ)
特性:ばけのかわ
性格:いじっぱり
努力値:H4 A252 S252
実数値:131-156-102-×-125-148
技:じゃれつく かげうち じこあんじ トリックルーム
・積みポケモンが2匹いるため能力上昇を活かせるポケモン、つまり「じこあんじ」できるポケモンとしてミミッキュを採用してみました。「かげうち」「トリックルーム」は「シャドークロー」「まもる」との選択か。
・「りゅうのまい」のASアップを暗示するときもあるので準速で。上からZ「じゃれつく」叩きこんで無理矢理相手の残数を減らすこともできます。「トリックルーム」は主に相手の「おいかぜ」に対する切り替えしに。
・フェアリーZの代わりにミミッキュZでウンウーン要素を入れたら面白そうだなあ。
持ち物:こだわりスカーフ
特性:ARスイッチ
性格:ひかえめ
努力値:H4 C252 S252
実数値:171-×-115-161-115-147
技:トライアタック かえんほうしゃ れいとうビーム すてゼリフ
・要検討枠。アニポケのシルヴァディがカッコ良かったので使ってみたくなりました。
・特殊型のシルヴァディを使った感想としては火力が足りないので、持ち物を火力アップアイテムにしたくなりました。「かえんほうしゃ」や「れいとうビーム」でナットレイやガブリアスを確実に1撃で倒せないし、「トライアタック」の火力も物足りなかったです。「すてぜりふ」はメガボーマンダやカビゴンが積み技を選択しやすくなるという意味で結構役に立ちました。
・初手にカプ・テテフやバンギラス+ドリュウズを呼びやすいPTなのでその対策になりそうなポケモンを採用したいところ。ポリゴン2、ミロカロス、テッカグヤ、ヒードラン、ギルガルド、シュバルゴ、コバルオン、ピッピ、コータス、マンムー、ナットレイ、クレセリア、ルカリオ、ウルガモス等が他にも候補に上がりますかね。この辺は機会があればいろいろ試してみたいです。「アイアンヘッド」を採用した拘り鉢巻ハッサムが一番よさげでしょうか。
<あとがき>
自分はいまだに新作のウルトラサンムーンを購入すらしていませんが、対戦環境が進めばいいかなと思って記事を書いてみました。
※上記参考画像
このPTの詳細知っている方いたら教えてください()