毒寿司には強かった
こんにちは。バイトぽけです。
前回の記事に引き続き公式インターネット大会の「ポケモンジャパンチャンピオンシップ2023 予選第3回」使用した構築の紹介です。
戦績は微妙ですが、初手から「どくどく」や「あくび」等の状態異常をばら撒く毒寿司構築への一つの回答だと思っています。
大会概要
結果
25勝18敗
最終レート1633
最終順位1847位
構築概要
※こちらの構築のレンタルコードは現在非公開にしていますが、記事下部に改善した構築のレンタルコードを置いています。
本記事の構築のレンタルコード消しました。
構築経緯
・前回の記事で紹介したスイッチトリル構築を握って勝ち切れなかった原因を、「初手に中速や低速の硬いポケモンたちを並べて相手のペースを崩し、終盤に高速ポケモンたちで締めていく」構築に対応し切れなかったから、と自分なりに考えてみました。
初手の硬いポケモンたちと普通に殴り合ったら打ち負けてしまい、仮に倒したとしてもこちらの削られたポケモンたちが高速ポケモンたちに縛られてしまうため、終始苦しい展開となってしまいます。
そこで中速低速の硬いポケモンたちに対しては、こちらも硬いポケモンたちを並べて、攻撃技ではなく変化技を軸に対処することを考えました。
・中速低速ポケモンたちを抑え込む変化技の代表にウインディ等の「おにび」、キノガッサの「キノコのほうし」やビビヨンの「ねむりごな」があります。ただしこれらの技では持ち物のラムのみやぼうじんゴーグル、そしてSVではテラスタルで自身をほのおタイプやくさタイプに変化させることで対処されてしまいます。
これらのメタから外れている変化技を探したところ、「かなしばり」や「アンコール」、「ほろびのうた」等が該当すると思いました。メンタルハーブ持ち少ないし。これらの技を使える高種族値のポケモンを探したところ、サケブシッポに目を付けてみました。
ただ一からサケブシッポ軸の構築を考えるのは第3回の予選に間に合わないので(この時点で4月末)、ランクバトルやフレ戦で対戦したフォロワーのろーずまりーさんの構築コンセプト(サケブシッポの変化技でコノヨザルを支援する)を真似することにしました。
・…長くなりそうなので、それぞれのポケモンたちの役割を採用順に簡単に記しておきます。
:コンセプト。S操作技や「かなしばり」でコノヨザルを補助する。
:コンセプト。あくタイプの災い組に強いかくとうタイプの中で一番強いらしい。
:第2のS操作要員。サケブシッポと並べたとき、「アンコール」と「かなしばり」を重ねて相手1体を行動不能にすることもできる。
:サケブシッポやテツノツツミの支援を受けて火力を出す要員。
:対イルカマンや寿司、雨。
:対サーフゴーやイーユイ。ポケモン徹底攻略様のタイプバランスチェッカーででんきタイプをオススメされたので、種族値の高いスナノケガワを採用しました。
個別解説
◯サケブシッポ
テラスタイプ:ノーマル
特性:こだいかっせい
持ち物:オボンのみ
性格:おくびょう
努力値:H252 B12 D12 S228(あまり6)
実数値:222-64-121-×-137-176
技:かなしばり/こわいかお/ステルスロック/ミストフィールド
H:「カタストロフィ」や「いかりのまえば」でオボンのみが発動する偶数
A:個体値5(色違い)
B:残り
D:おくびょうハバタクカミのこだわりメガネ「シャドーボール」確定耐え
S:2段階上昇準速ヘイラッシャ+2
・ハバタクカミの「シャドーボール」等のゴーストタイプの技を透かす目的でテラスタイプはノーマルですが、大会中にテラスタルさせることはありませんでした。サポート役のサケブシッポより味方をテラスタルさせるべきと大会中は思いこんでいましたが、もしかしたらこのポケモンをテラスタルさせていたら結果が変わっていた負け試合があるかもしれません。
・持ち物にたべのこしをコノヨザル、ブーストエナジーをテツノツツミに渡しているため、オボンのみを選択しました。場持ちがいいだけでなく、ブーストエナジーの能力上昇効果を無駄にしたくない気持ちがないため、サイクル戦に参加させやすくなります。
・「かなしばり」は現状防ぐことが難しい変化技。「まもる」が技枠を圧迫しているポケモンやこだわり系アイテムを持つポケモンの攻撃技を封じられれば、隣のコノヨザルが動きやすくなります。
・「ミストフィールド」は毒寿司への自分なりの回答(というよりろーずまりーさんのアイデアを真似したもの)。キラフロルやヘイラッシャが初手に出てきた場合、この技を押して、「どくどく」や「あくび」を防いでいました。その後はヘイラッシャの「ウェーブタックル」をサケブシッポで「かなしばり」で封じたり、特性まけんきのコノヨザルが場にいるせいでヘイラッシャが「じならし」を打ちづらそうにしているのを眺めながら、コノヨザルに「ビルドアップ」を積んでもらっていました。
副産物として相手のドラゴンタイプの技威力を下げ、コノヨザルへの被ダメージを軽減することができます。セグレイブの「きょけんとつげき」とか。
「ミストフィールド」の対策としては、効果が消える5ターン目にサケブシッポを倒す、カイリューやパオジアン等の「アイススピナー」で破壊すること、でしょうか。
・「こわいかお」は相手との縛り関係を逆転できるS操作技として入れました。とりあえずコノヨザルより速いポケモンに打つと、次のターンの相手の思考時間がめちゃ長くなります。
ポケモンHOMEによると「でんじは」を採用しているサケブシッポも多い(現在ランクバトルでの使用率は19.9%の8位、「こわいかお」はランキング圏外)ようですが、「こわいかお」はじめんタイプやでんきタイプにも通ったり、重ね掛けできたり、命中率が安定していたり、ミストフィールドがあっても使えたり、味方に使ってトリックルーム対策と主張できる点を自分は評価しています。
ただ「でんじは」には「からだが しびれて うごけない!」があったり、交代でS下降がリセットされない点は大きいと思っています。一長一短だと思いますが、上振れを狙うなら「でんじは」かもしれません。どちらも持ち物のクリアチャームやラムのみにそれぞれ妨害されるため、使用率上位ポケモンたちの持ち物ランキングを日頃からチェックしておく必要があると思います。
かわいい。
・「かなしばり」を警戒する相手や「こわいかお」の能力ダウンをリセットしたい相手が交代を多用するところに刺さるのでは?と思ったので、「ステルスロック」を入れました。きあいのタスキや特性マルチスケイルやはやてのつばさを潰せるのも強いです。「まもる」との選択だと思います。相手の意表は突けるけど、トドメを刺すのは隣の味方頼りなのがちょっと気になります。
記事用
— バイトぽけ (@baitopoke) 2023年5月12日
#ポケモンSV #NintendoSwitch pic.twitter.com/cBObF5LXcQ
ステルスロックで相手のきあいのタスキ持ちパオジアンにトドメを刺す場面。
これはお試しでカジュアルに潜ってみたら、盤面がグチャグチャになった絵。
・耐久も高くオボンのみのおかげで場持ちもかなりいいのですが、ダブルバトルならではの相手2体からの集中砲火をあびたり、「かなしばり」で縛る技を間違えると、わりとあっけなく沈んでしまいます。また「アンコール」や攻撃技がないことが相手にバレると、放置されて隣に集中される場面も結構ありました。うーん…扱いが悩ましい…。
◯コノヨザル
テラスタイプ:ほのお
特性:まけんき
持ち物:たべのこし
性格:いじっぱり
努力値:H188 A140 B12 D132 S36
実数値:209-168-102-×-127-115
技:ドレインパンチ/ふんどのこぶし/ビルドアップ/まもる
H:16n+1(たべのこし回復効率最大の奇数)
A:A1段階上昇「ドレインパンチ」でH252テツノツツミ確定1発
B:「ビルドアップ」のB上昇の効率がいい偶数
D:残り全部
ひかえめハバタクカミの「ムーンフォース」確定耐え
ほのおテラスタル時におくびょうテツノツツミの「ハイドロポンプ」確定耐え
S:準速バンギラス+2
「こわいかお」1回でスカーフ持ち準速100族抜き
「こごえるかぜ」1回で最速ガブリアス抜き
・特に語ることがない普通のコノヨザル。サケブシッポの「ミストフィールド」で状態異常対策をするので、特性はやるきではなくまけんきです。場に長く居座ることが多いので持ち物にたべのこしを選択しましたが、オボンのみでもありかも?と今になって考えています。
・相手のハバタクカミとイーユイの並びに対抗するためにほのおタイプのテラスタルを選択しました。
・相手をなるべく早く殴り倒して急所による運負け等を減らす目的で、性格をいじっぱりにしてAに努力値を多めに振りました。努力値をもっと耐久に回すか悩みどころですが、「ビルドアップ」を積めても1回の試合が試運転の段階で多かったので、火力振りで本番に突っ込みました。
この火力振りで勝った試合もあれば、耐久が足りなくて急所や怯み等の計算外のもろもろで負けた試合もあるので、ウームってなっています。
・試合中のコノヨザルの被弾回数は数えましょう(戒め)。
・相手の初手がコノヨザルを意識したものだった気がするので、選出誘導をうまくできたらもっと強い気がします。
◯テツノツツミ
テラスタイプ:ゴースト
特性:クォークチャージ
持ち物:ブーストエナジー
性格:おくびょう
努力値:H220 B20 C12 D4 S252
実数値:159-×-137-146-81-252
技:フリーズドライ/こごえるかぜ/アンコール/まもる
H:16n-1(定数ダメージ最小)
B:ひこうテラスいじっぱりカイリューのこだわりハチマキ「テラバースト」高乱数耐え
いじっぱりテツノカイナの「ドレインパンチ」確定耐え
C:残り
D:ひかえめイーユイのダブルダメ「ねっぷう」高乱数耐え
S:最速
・前の記事で使っていたHSテツノツツミにブーストエナジーを持たせています。
・「こごえるかぜ」が本体。「ハイドロポンプ」を切ったおかげで相手のイーユイが重くなる代わりに、それ以外の相手に強く場持ちがよかったのは評価できると思います。なお大会本番でイーユイにたくさん当たって負けた模様(後述)。
・相手の「アンコール」は「アンコール」できない点に注意しましょう(この仕様を知らなくて1敗)。
テラスタイプ:ひこう
特性:マルチスケイル
持ち物:こだわりハチマキ
性格:ようき
努力値:H36 A252 S220
実数値:171-186-115-×-120-140
H:奇数
A:ぶっぱ
S:準速87族(イダイナキバ、セグレイブ)抜き
・前の記事で使っていたカイリューのSラインを少し上げたもの。後発から投げることが多そうだし、相手の特性いかくポケモンの選出はコノヨザルが抑制してくれると信じて特性はマルチスケイルです。
・ひこうテラスタルしながら「テラバースト」の高火力を叩きつけたり、「しんそく」で相手を掃討することもできます。
「アイアンヘッド」は対ニンフィアやキラフロルを想定していました。
・カイリューのドラゴンクローは別の技でもいいかもしれません。テラスタルしなくても火力が出そうと思って入れましたが、ミストフィールドでダメージを軽減されてしまいます。他にも「アイススピナー」、「たきのぼり」、「ほのおのパンチ」、「けたぐり」との選択でしょうか。
◯チオンジェン
テラスタイプ:みず
特性:わざわいのおふだ
持ち物:とつげきチョッキ
性格:ひかえめ
努力値:H244 B4 C244 D4 S12
実数値:191-81-121-160-156-92
技:ギガドレイン/バークアウト/かふんだんご/テラバースト
H:16n-1(定数ダメージ最小)
B:端数
C:ギガドレインでH4イダイナキバ高乱数1発
D:端数(とつげきチョッキの効率がよい偶数)
S:残り(いいSラインを思いつきませんでした)
・主攻のコノヨザルをほのおタイプにテラスタルさせると、相手のみずタイプ、じめんタイプが重くなるのでわざわい組からチオンジェンを採用してみました。
・対イルカマンを主に担ってもらうはずでしたが、さっぱり当たりませんでした。イルカマンの取り巻きのウインディやセグレイブにも強くなれそうなので、テラスタイプはみずです。チオンジェンを見た相手がイルカマンを選出してくれるとも限らないしなあ…。
・持ち物とつげきチョッキと努力値をCに振ったおかげで雨にも強くなれます。ペリッパーとかゴルダックとか。
◯スナノケガワ
テラスタイプ:くさ
特性:こだいかっせい
持ち物:いのちのたま
性格:おくびょう
努力値:H36 B4 C204 D12 S252
実数値:165-90-118-167-107-168
技:10まんボルト/だいちのちから/ヘビーボンバー/まもる
C:「だいちのちから」でH252イーユイを高乱数1発
S:最速、特性こだいかっせい発動時にSが上昇
・対サーフゴーやイーユイを考えての採用。ただこれらのポケモンたちが素直にこちらの技を通してくれるはずもなく、テラスタルされたり持ち物とつげきチョッキで耐えられたりで、かなり苦戦していました。
・調整はバルドルさんのブログ記事から拝借したもの。とても使いやすかったです。耐久に努力値を多めに振っているハバタクカミでも、テツノツツミの「こごえるかぜ」と合わせれば「ヘビーボンバー」で倒せるのはよかったです。
選出・立ち回り
◯先発コノヨザル+サケブシッポ、後発テツノツツミ+カイリューorスナノケガワ
・大体これでいいです。テラスタルを誰に切るかは慎重に見極めましょう。
・相手の先発がキラフロル+ヘイラッシャなら、「ビルドアップ」+「ミストフィールド」。
・対コノヨザル+イッカネズミは「ビルドアップ」+イッカネズミ方向に「こわいかお」でよさそう。相手のイッカネズミがサケブシッポより速かったら泣きましょう。ノーマルテラスタルしたイッカネズミの「ネズミざん」10発でサケブシッポが倒れたときも泣きましょう。
・初手テツノツツミを見たら、サケブシッポは「こわいかお」をテツノツツミ方向に、コノヨザルはテツノツツミの隣を攻撃していました。
◯先発テツノツツミ+スナノケガワ、後発自由+自由
・対サーフゴーを意識した選出です。サーフゴーの特性おうごんのからだでサケブシッポの変化技を無効にされてしまうため、スナノケガワで頑張ります。
選出率
今大会はバトメモというポケモン対戦を記録できるアプリを利用していました。いろいろ分析してもらえて面白いのでオススメです。
ポケモン対戦の戦術をバトメモで考えたよ!#ポケモン #ポケモンSV #Pokemon #バトメモ #SVBattleMemories #0512Yhptbhttps://t.co/1R3QR9AvgV pic.twitter.com/7ekohtXjMK
— バイトぽけ (@baitopoke) 2023年5月12日
選出された相手のポケモン
キラフロル入りにはかなり強かったけど、イーユイ入りにたくさん負けしたのが響いています。素直に動きすぎるとテラスタルされてコノヨザルの攻撃を通せなかったり、隣のハバタクカミの「みがわり」に翻弄されたり。他の方のコノヨザル対策の厚さを感じます。
セグレイブもテラスタルされてコノヨザルの攻撃を通せなかったり、持ち物のクリアチャームで「こわいかお」を無効にされる展開がキツかったです。
感想
・コノヨザルを使う時間がなくて今まで使ってこなかったけど、めちゃ強くてビビりました。「ビルドアップ」を積まずに「ふんどのこぶし」を振り回してるだけで強い…。「まもる」やテラスタル絡みの択ゲーに勝てるなら、もっと勝ち星を稼げていたかもしれません。自分に有利な盤面でも、強気に相手のやりたいことを読んで行動するべきだと思います。
相手にコノヨザル対策のテラスタルを切ってもらい、後発のこだわりハチマキ持ちカイリューで捲る展開も多かったです。
・今年のオンライン予選は残念ながら3回とも抜けることができませんでしたが、ポケモンの大会は参加するだけで楽しいので、これからもマイペースに続けていきたいです。
2月にSVを購入して個性的な構築を作ったのはかなり頑張った方では?と自分なりに思っています。当面の課題はプレイングと読みかなあ。テラスタルにまだ慣れていない気がします。
レンタルコード
Q8373V
レンタルコード消しました
大会本番ではチオンジェンに「かふんだんご」を採用していましたが、使う場面がなかったことと「バークアウト」を外して負けた試合があったので、こちらのレンタルでは「あくのはどう」に変更しています。
しばらく置いておきます。
おまけ
色違い個体や証付き個体を使っていました。カイリューものうてんきな証、チオンジェンにもグルメな証を付けていました。
愛着が沸きますね。