S個体値29のゴリランダーと最遅キョダイマックスジュラルドン。
大会概要
構築概要
結果
30勝15敗
最終レート1705
最高レート1740
(7/1更新)
構築経緯
○以前からドリュウズ+ゴリランダーの並びでランクバトルで遊んでおり、特性しんりょくでもゴリランダー強いなあって思っていました。その特徴は以下の通り。
・自分のポケモンや相手のポケモンの「じしん」に巻き込まれてもあまりダメージが入らない。
・「ねこだまし」や「ちょうはつ」、「やどりぎのたね」等を使えて器用。
・技範囲も広く、また攻撃に努力値を振るとなかなかの火力を持つ。
○2020年6月2日22時に、ガラル地方御三家ポケモンたちの隠れ特性が突然解禁されました。これらのポケモンたちをランクバトルで使用してみたところ、以下のような感想を得ました。
・グラスフィールド込みでのゴリランダーの火力が強い。他のタイプのサブウェポンいらないかもしれない。
・特性リベロのエースバーンの火力と技範囲がヤバい。耐久もまあまああるため、抜群技じゃないと倒すのが難しい。
・特性インテレオンで水技を急所に当れば、相手の残数をどんどん削れる。特にガオガエン、ドリュウズ、エースバーン、リザードン、ウインディ等を一方的に上から狩れる。
・隠れ特性のガラル御三家は強いため使い得である。
○ガラル御三家のうち、自分は一番ゴリランダーを使い慣れているため、このポケモンを軸にスタートしてみることにしました。
・種族値は100-125-90-60-70-85。S種族値85はS操作が「トリックルーム」でも「おいかぜ」でも相性がよさそう。
・グラスフィールドと相性のいいポケモンを考えてみたところ、持ち物グラスシードの特性かるわざのルチャブルと組み合わせると強そうだと考えました。
ルチャブルをダイマックスさせ、「ダイジェット」や「ダイナックル」でゴリランダーの能力を上げて攻撃するのは強そうです。
「ダイナックル」でAを上げたゴリランダーのグラスフィールド状態「ウッドハンマー」ならH振りキョダイラプラスを一撃で沈められます。
・またグラスフィールドで「じしん」の威力を軽減できるため、持ち物じゃくてんほけんのジュラルドンとも相性がよいのではと考えました。上の2匹が苦手そうなギャラドスにも強そうです。ジュラルドンにはできるだけ火力と耐久に努力値を割きたいと考えたので、努力値はHCぶっぱです。
・別の構築で使用していた性格ずぶといヤレユータン+最遅ジュラルドンの組みあわせがなかなか強かったので、ここに組みあわせてみました。
S無振りヤレユータンのS実数値は80で、最遅ジュラルドンのS実数値は81です。ヤレユータンに「トリックルーム」と「じならし」を両立させることで、トリックルーム下でジュラルドンのじゃくてんほけんを能動的に発動させることができます。
このコンボは剣盾ダブルをやっている方々にはサマヨール+ドサイドンorコータスの並びでおなじみですね。
ヤレユータンとサマヨールを比較すると、しんかのきせきを持ったサマヨールの方が硬いのですが、ゴーストタイプの技で抜群を取られないこと、持ち物を自由に持たせられること、特性が分かりにくいことで、差別化できると思います。
○というわけで基本選出の4体()が決まりました。選出と戦い方のパターンは以下のように考えました。
・基本のダイマックス枠はルチャブルとジュラルドンで、柔軟に切り替えていきます。
・初手にゴリランダー+ルチャブルを投げ、ルチャブルで場を荒らした後に、ヤレユータンで「トリックルーム」を貼り、ジュラルドンで締める。
・初手にゴリランダー+ヤレユータンを投げて「トリックルーム」を貼り、ジュラルドンで暴れて、「トリックルーム」のターンが終わるころにルチャブルを投げて掃討する。
この場合、グラスフィールドと「トリックルーム」の残りターン管理に気を配る必要があります。ゴリランダーが最初のターンで倒れた場合、グラスフィールドと「トリックルーム」は同時に切れてしまいます。
このターン管理が面倒だと感じたので、グラスフィールドが長持ちするように、ゴリランダーにグランドコートを持たせることにしました。
・相手がガチガチに「トリックルーム」に寄せた構築の場合は、ゴリランダーの「ちょうはつ」や、ヤレユータンで「トリックルーム」を返して戦うことを想定しています。
・これらの動きはスイッチトリパの動きそのものだなあと感じました。
○基本選出の4体で厳しそうなポケモンを考えた際、コータス+フシギバナ+リザードンの並びが厳しいのではと考えました。そのためウインディを採用してみました。
○試運転をするうちに、初手にほのおタイプのポケモンやドリュウズ等を選出され、これらのポケモンたちに苦戦することが多かったです。そのため、それらに対抗するためインテレオンを採用してみました。
・持ち物は「ねらいうち」の急所率を50%にまで高めるピントレンズを採用しています。
・この枠は迷っていますが、上振れ役としては十分に強いと感じました。
個別解説
〇ゴリランダー
特性:グラスメイカー
持ち物:グランドコート
性格:いじっぱり
努力値:H252 A252 D4
実数値:207-194-110-×-91-104
H:ぶっぱ
A:ぶっぱ
D:端数
ひかえめトゲキッス(C189)の「エアスラッシュ」高乱数耐え(176~210)(急所非考慮)
S:無振り85族-1(S個体値28か29)
「ダイジェット」1回で最速ルカリオと同速
・ほとんどの相手に初手に出していきます。ごくまれにダイマックスさせます。
・S無振りイエッサンとのフィールドの取り合い合戦を制するために、S個体値をわざと落としてみました。役に立ったと思うのが3回ほどありました(当社比)。主に味方のヤレユータンの「トリックルーム」を「ふういん」しにきたイエッサン♂とのフィールド対決を制することができました。
また隣のルチャブルの「ダイジェット」で最速90族と同速までSが上がります。88族のドリュウズ抜きを達成できているので十分だと考えました。
・サマヨールに持ち物のグランドコートをお見通しされるのはちょっと気まずいけど、がんばって「ちょうはつ」を当てていきます。
・火力がとにかくほしいと考えたので、メインウェポンは「ウッドハンマー」を採用しました。
・「とんぼがえり」 は結構便利でした。主にいかくを当てられて火力を削がれたゴリランダーを盤面から退場してもらう技として使用しました。
・「グラススライダー」もほしいけど、技スペースがないので不採用としました。
特性:かるわざ
持ち物:グラスシード
性格:いじっぱり
努力値:H20 A252 S236
実数値:156-158-95-×-83-168
H:残り
A:ぶっぱ
S:最速100族+1
・A種族値92と火力が足りていないので、配分はA特化。
・ときどきダイマックスさせます。
・技威力「インファイト」>「ダイナックル」 に注意。
・「あなをほる」はセキタンザンを意識しています。「ダイナックル」では倒せないので、「ダイアース」で自身と味方のD耐久の底上げを図ります。
・削り役や〆役としては十分な強さだったと思っています。特にバンギラス、ドリュウズ、ガオガエン、ゴリランダー等に強いのは評価できると思います。
〇ジュラルドン
特性:すじがねいり
持ち物:じゃくてんほけん
性格:れいせい
努力値:H252 C252 D4
実数値:177-105-135-189-71-81
H:ぶっぱ
C:ぶっぱ
D:端数
ダイマックス時にひかえめトゲキッス(C189)の急所「ダイフェアリー(マジカルシャイン)」確定耐え(294~346)
・野良レイドで捕まえた色違いキョダイマックス個体。S個体値まあまあだけど、S個体値0と同値なので採用しています。キョダイマックスでなくてもいい気がしますが、特性まけんきやかちきに怯えず、ドラゴンタイプのダイマックス技を打てるのは強みです。あとかっこいい。
正直なところ、通常ダイマックス個体でもいいかなと思う盤面もちらほらあります。キョダイゲンスイの「PPがへった!」という追加効果が微妙すぎる・・・。
・かなりの頻度でダイマックスさせます。構築のエースです。
・トリックルームアタッカーとしても、通常時でのアタッカー(主に相手のダイマックスドラパルトを止める)としても優秀でした。特性すじがねいりで相手の「サイドチェンジ」や「このゆびとまれ」のことを考えなくてよいのは、このポケモンの強みです。
特性:せいしんりょく
持ち物:ナモのみ
性格:ずぶとい
努力値:H252 B252 D4
実数値:197-58-145-×-131-80(A個体値0)
H:ぶっぱ
A:ダブルダメ「じならし」がジュラルドンに16~20ダメージ
(グラスフィールド状態なら8~10ダメージ)
B:ぶっぱ
D:端数
S:無振り、最遅ジュラルドン-1
・トリックルーム起動役兼ジュラルドンのじゃくてんほけん起動役。
・一度もダイマックスさせませんでした。
・配分はB耐久にぶっぱしています。また、ダイマックスしたバンギラスやエースバーンのあくタイプの攻撃一発で倒されるのを嫌ってナモのみを持たせています。「ちょうはつ」で「トリックルーム」を止めてくる動きも多かったので、メンタルハーブもありだと思います。
・レベル55で「イカサマ」を自力で覚えます。対戦ポケモンはなるべくレベル50に揃えたい派なのですが、技レコードがもったいないので、歯ぎしりしながらレベルを上げた記憶があります。
ただし「イカサマ」のおかげで、物理アタッカー、特にドラパルトやドリュウズ、ミミッキュ等にかなりのダメージを負わせることができます。味方のウインディの特性いかくとの兼ね合いに注意すること。もしかしたら、ダイマックスしたジュラルドンのドラゴン技が「ダイドラグーン」ではなく「キョダイゲンスイ」なのにも、マッチしているのかもしれません。
・ダイマックス技を「さいはい」できないので不採用としています。
・「サイドチェンジ」で相手の技を受けに行ったりする等、擬似的な「このゆびとまれ」として使用することが多かったです。
特性:いかく
持ち物:とつげきチョッキ
性格:おくびょう
努力値:H44 C244 S220
実数値:171-117-100-151-100-158
H:奇数
C:残り全部
「かえんほうしゃ」でH4ドリュウズを高乱数1発(182~216)
D:ひかえめフシギバナのいのちのたま込み「ダイアース(だいちのちから)」確定耐え(143~169)
S:最速90族(ルカリオ)抜き
・構築補完枠その①。ダイマックスは試運転も含めて数えるほどしかしたことがないです。
・とつげきチョッキは直前に思いついて持たせましたが、かなり強いアイテムでした。ブリムオン、コータス、リザードン、フシギバナ等の特殊アタッカーに押し負けないのが強いです。
味方のジュラルドンが特殊攻撃に弱いので、それらを緩和する役割もあります。
・新教え技の「ねっさのだいち」は30%で相手をやけどにする、威力70のじめんタイプの特殊技。ガオガエン等のほのおタイプ、ドサイドン等のいわタイプにある程度の打点を確保できるのが強かったです。追加効果も優秀でした。
〇インテレオン
特性:スナイパー
持ち物:ピントレンズ
性格:おくびょう
努力値:H4 C252 S252
実数値:146-81-85-177-85-189
技:ねらいうち/ふぶき/エアスラッシュ/まもる
・構築補完枠その②。足が速い水枠。
・ごくまれにダイマックスさせました。「ダイストリーム」で天候を書き換えたり、「ダイアイス」で倒せそうな相手がいるときです。
・特性スナイパーは相手の急所に攻撃を当てたときに威力が2.25倍になるというもの。急所に当たりやすい「ねらいうち」とピントレンズのおかげで急所率が50%まで高まり、技威力が増します。
感想
・結果は奮いませんでしたが、最終日夜の1700台との連戦で互角に戦えるポテンシャルがありました。QRを公開していますので、ぜひ使ってみて下さい。
・1600帯を抜けるのにかなりの試合数を要しましたが、残り11試合で1700まで来れたのには若干の成長を感じています。もっと実力をつけて、この試合数を少なくし、1700帯で戦えるようにしたいです。
・ゴリランダーはゴリラ、ヤレユータンはオランウータンをモチーフにしているそうです。類人猿いっぱいでなんだか楽しかったです。
・ガラル御三家隠れ特性の突然の解禁された6月2日は、あの有名な「本能寺の変」と同じ日らしいです。というわけで、この事件を「ガラル御三家の変」と自分は心の中で呼んでいます。